今から70年前!というと、相当昔な感じもしますが… 僕の父親が71歳なのでまぁそんなもんか。とも思ったり。
とはいえ70年前の車とか、今でも乗れる状態で残ってるほうが珍しいですよね。
70年前の扇風機。70年前の冷蔵庫。70年前に建てられた家。 う〜ん…ちと心許ない。ダメっぽい。
正直「大丈夫か?」ってなる。 でもコレがレンズだと、案外そうは思わない。
Leitz Summaron L3.5cm F3.5 僕がX-Pro3と同時に入手した、オールドレンズです。
1949年〜1959年あたりに作られたもの。 L39という、超古風なスクリューマウント。
わずか130gと軽量なだけあって、口径は小さくF3.5。現代のレンズなら、有り難がられることはまずない明るさ。
Ernst Leitz社製。 社名でピンと来ない方でも、Leicaと言えばおわかりいただけるかと。(LeitzCamera=Leica)
LeicaはM型カメラが有名ですが、このレンズはそれ以前のバルナックライカ時代のレンズです。古い!
なので、フォーカスリングとか現代のレンズとは全然違う構造してますね。
そんな骨董品でもマウントアダプターを経由すれば、最近のボディにも問題なく装着できるのがカメラの面白いところかなと思います。
以前アトムレンズを紹介したとき、現代のレンズと比べると「冗談レベルの写り」と評しました。
コレもまさにそんな感じです。 F5.6くらいまで絞らないと、なんともシャキッとしないオールドレンズそのものの画に。
ただ克明に現実と同じ様子を収めることだけが写真ではないと思うので、まぁ冗談レベルの写りというのも悪くないというか…
逆光で盛大に出るフレアとかゴースト、僕はめっちゃ好きです。
妙に立体感ある写りなのも、好みですね〜
「決定的瞬間」という言葉は、Leicaのカメラ&レンズが無いと生まれなかったらしい。
(アンリ・カルティエ・ブレッソンで調べてみてネ☆)
僕もちょびっとだけLeicaのカメラ買おうかな?とか考えたりもしましたが…
僕がLeicaを使うというのは、貧乏人の家にポルシェが停まっているような悲壮感を漂わせそうなのでやめました笑
Leicaじゃなくても、まぁそこそこ決定的瞬間は撮れるだろう。
というかそもそも決定的瞬間って何?とすら思うので、まぁゆるく趣味の写真が撮れたらそれでええです。
シリアル番号から調べるに、恐らくコレは1951年製。まさしく僕の父と同い年!
何人の手に渡って僕の元へ来たのかはわかりませんが…個人的な好みで言うなら、写りは最高です。
上には上があるかと思いますが、流石に100万円のAPO-SUMMICRONは買えないので笑
彫金師さんが手彫りしたレンズキャップ、超お気に入りです。
アナログの極みのようなレンズですが、愛用していきたいと思います。
ほなまた!
ハセガワ