続く(嘘)とか言ってたのに、本当に前回から続いてしまった。
まあいい。

「ラストサムライ」 2003年(アメリカ)
主演:トム・クルーズ
監督:エドワード・ズウィック

この年の興行収入1位だったので、恐らく30代以上の方なら一度は観たことがあるのでは？
実は僕も当時、映画館で観た。

ところで「ラストサムライ」の内容、憶えてます？
僕ね、まっっったく憶えてない。マジで。
なんでこんなに思い出せへんねん？ってモヤモヤするので、20年ぶりにもう一回観てみることにした。
そしたら納得。そら憶えてへんわ。
では感想をば。
あ、今回もネタバレするからね。

監督は「恋におちたシェイクスピア」「ブラッド・ダイヤモンド」のエドワード・ズウィック。「アイ・アム・サム」もかな？
なんかちょっと「観たヤツ絶対に泣かせたろ〜」みたいな魂胆ありそうな監督ですな。

この映画、長いんよな〜
2時間半もありやがる。
尺に見合った面白さはあるのだろうか？

さて。

キムタクって何をやってもキムタクよな。っていうのが、ハリウッドならトム・クルーズに当てはまるかと。
今回もまぁ…トム・クルーズageな映画であります。
トムのエージェントはきっと、絶対に何があってもトム・クルーズをカッコよく見せる脚本じゃないと契約してくれへんのやろな〜(トロピック・サンダーを除く)
というわけで、当たり前のようにトム・クルーズはカッコいい感じの役柄です。
でもこの映画、なんかもうトムに袴着せたり刀振らせたいだけ。みたいなところもあるよね。
実際、トムのサムライコスプレは非常にハマッてます。カッコイイ。
てかトムの眉と目の間隔、人類で最も狭いよね。眼光が鋭い。

全体的に「外国人がイメージする日本」的な世界観で、さほどリアリティは無い。
天皇が長〜い階段上った先のお寺みたいなところに住んでたり、皇居(?)の畳が結構ボロかったりで何だかなぁ…という印象。
「武士は銃を使わない」とか謎理論を展開していたが…明治維新まで生き残ったような武家は、戦国時代に火縄銃使いまくって勝ち残った家系やと思うんやが笑
松林で合戦するのに騎馬隊で特攻してくる戦術選ぶあたり…勝元、知略のステータス低そう。(信長の野望基準)
奈良の吉野山で合戦したかと思ったら翌朝くらいに富士山の麓まで帰っていったり(新幹線使った?)山奥の隠れ里で秋刀魚が食卓に出てきたりと、日本地図がおかしなことに。てか勝元と息子はなんで英語ペラペラに喋れるん？
ゲーム「ゴーストオブツシマ」とか、まさに「ラストサムライ」と同じようなエセ日本的世界観を共有してると思う。いや「ゴーストオブツシマ」はめっちゃおもろいけども。

物語を10秒尺に要約すると…
南北戦争の英雄が戦争で罪のない人を殺しまくっちゃった良心の呵責から飲んだくれてたら日本政府に練兵指南役で雇われて廃刀令守らん侍の残党狩りしてたら負傷して侍に保護されて優しくしてもらったら「侍ええやん」ってなって剣術に目覚めて日本政府と敵対して大体みんな死ぬ！みたいな話。
つまり、あまりストーリーは無い。
そら思い出せへんよね。
まあでもこの映画を歴史考証的な視点で見る人は皆無なので、そのくらいエンタメ重視で良いのかもしれん。
幕末から新政府の混迷、天皇の葛藤は上手く描けてると思った。

それにしてもこの映画、何故か日本アカデミー賞の何とか賞取ってるのがウケる。
何故エントリーした？
監督もそんなヘボい賞は要らんやろ笑

日本人俳優も沢山出てたな。
真田広之はこれ以降、結構海外でも活躍してるよね。
渡辺謙はハリウッド級にカッコええけど…女性問題すごいよね。ってイメージしかない。
七之助は若き明治天皇役ハマッてたかと。
福本清三はええ役もらってたなぁ。一世一代の晴れ舞台って感じで感無量。
僕が好きな菅田俊も地味に活躍。今と印象違い過ぎて草。
小雪を美人と思ったことはないが、息子役のヤング池松壮亮はめっちゃかわいかった。今と顔変わらんな。
序盤に長谷川大将が切腹→介錯されて首が転がるシーン、首デカ過ぎ&首の色悪過ぎでワロタ。
感想はそれくらい。

ある意味何度でも観れる映画。
とにかくストーリーが記憶に残らない!!
扱ったテーマの地味さが仇になったか、映画全体にも若干の地味さがある。日本人好みっちゃそうか。
CGに頼りまくっていないところは好感。
最後の合戦、序盤は謎のターン制バトルみたいになってたが…後半はさすがに大迫力。
コレ撮影中に誰も死んでないの？

評価:超大作ではあるが凡作。長い。
限りなく良作寄り。面白さはある。
暇なら観ても良いかと！

結論:死に様ではなく生き様。
侍は死んだが、名誉もトムも死なない。
ガトリングガン強い。
戦争反対。

以上。

ほなまた！

ハセガワ