Do U like BASS? pt.3

hasegawa

さて。第3回目にして、どれくらいの方がついて来てくれているのか不明な記事ですが…

ルアーを至近距離の水面に落とすだけでは、なかなかバスは釣れません。(たまに釣れるけど笑)
バスがいると思われる場所までルアーを送り届けるためには、いくつかの道具が必要となります。
・リール
・ロッド(竿)
まずは必需品として、これらのタックル(道具)を揃えましょう。
てかなんで道具のことをわざわざ「タックル」なんて呼ぶんでしょうね?バスフィッシング、そういうところあります笑
予告通り「どんなタックルを使うか」について書いていきます。

まず、釣り方を明確に左右するのがリールの選定。
スピニングリール
ベイトリール
大きく分けると、この2種類がバスフィッシングに使うリールです。
(クローズドフェイスリールというものもありますが、一般的ではないので割愛)

初心者から上級者まで、淡水・海釣り問わず、あらゆる釣り人がスピニングリールを使っています。
釣りをしたことがある方で、スピニングリールを触ったことがないのは稀なはず。
縦型のスプールに螺旋状に巻かれた糸が、キャストすると抵抗なく自然に放出される。
この上なくシンプルな糸巻き構造がスピニングリールの特徴です。
キャスト時に回転する部品が無いという構造上、ほぼ重量が無いような軽量ルアーでも投げられます。

ベイトリールと比べて、ライントラブルが発生しにくいのは大きなメリットかと。
ただしスピニングリールは、意図した距離・意図したポイントに正確にルアーを送り込むことは不得手です。
これについてはベイトリールの「サミング」についての項で説明します。
リールごとに大きな個性の違いがないところは、僕がスピニングリールに面白みを感じない点です。
値段が高ければ高いほど順当に性能が上がっていきますが、高いから飛距離が…とかはありません。
500番とか14000番とか番手に違いがあるのは、巻ける糸の太さや長さの違いです。
大きいリールなら良いかというと、そういうわけではありません。
最初は¥10000くらいする1000〜2000番あたりのスピニングリールに6〜8lbのナイロンラインを巻いておけば、バスフィッシングにおいて特に不都合はないかと思います。

僕は左利きなので、スピニングリールはめちゃくちゃ使いにくい…利き腕と逆の手でお箸を使ってご飯を食べるようなものです。
なので、基本的に僕はベイトリールしか使いません。(何故そうなのかは調べてみてネ★)
同じ悩みを持つサウスポーの方は、後述するベイトフィネスを使ってみてください。

バスフィッシングの楽しさ。その大部分を占めているのは、実はベイトタックルを自在に操るところにあるのではないか?と、僕は感じています。
ブラックバスは日本の内水面で釣れる魚種の中でも、特に「引き」が強い魚です。
引きが強い魚を釣り上げるためには、切れにくくて太い糸を使う必要があります。
スピニングリールでも番手を上げれば太糸は使えます。しかし、快適とは言えない。
太糸をストレスなく使うために、ベイトリールがあります。
海釣りでもベイトリールを使うシチュエーションはあるのですが、実は船から真っ直ぐ落とし込むような用途が大半です。
ベイトリールをキャスティングで駆使する釣りは、バスフィッシング以外では稀だったりします。
購入する時点で「右巻き」「左巻き」を選ぶ必要があるのも、ベイトリールの特徴です。(色々とハードル高いな💦)
右利きなら左巻き、左利きなら右巻きが一般的ですが、僕は右利きでも右巻きのリールを購入することをオススメしています。
理由は…諸説あるのですが、リンク先を読んでいただければ概ねわかるかと思います。

ベイトリールは、スピニングリールより遥かに多くのテクニックを必要とします。
回転する構造のスプールから糸が放出されるため、上手く制御しないと「バックラッシュ」というトラブルが発生します。
これは糸が放出されるスピードが様々な抵抗により、スプールの回転数を下回ることで起こります。
平たく言えば「糸詰まり」なのですが、このトラブルがかなり厄介です。
僕が初心者の頃はとんでもないバックラッシュによって、一投でリールが使用不可能になることもザラでした。

ベイトリールはバックラッシュを防ぐために「サミング」というテクニックを使います。
回転するスプールに指を当てることで減速させ、糸の放出スピードよりもスプールの回転数を抑えるために行います。
バックラッシュを防ぐ以外にも、その力加減によって飛距離を容易に調整できます。
スピニングリールにも「フェザリング」というテクニックがあり、放出される糸に直接触れることで飛距離を調整するのですが…素人で完璧に習得できている方がどの程度いるか…そのくらい難しいテクニックです。
しかも、完璧に会得したとて、劇的な飛距離調整幅はありません。
スピニングリールの飛距離調整が難しいと前述したのは、これが理由です。
あらゆるリールって
①投げる方向を決める
②投げる
③着水地点を調整する
以外にすることはないので、飛距離調整がしやすいかどうか?というのはめちゃくちゃ大事な要素なんです。
飛べば飛ぶほど良いわけではなく、適切なポイントにルアーを落とすことで釣果につながります。

ルアーの重量+ロッドのしなり+キャスティングの勢いでスプールを回して糸を放出する。
この構造上、ベイトリールはあまり軽いものを投げることに向いていません。
古くからのバスアングラーであれば、ベイトリールで投げられるルアー重量の下限はおよそ7g(1/4oz)くらいから。という認識ではないでしょうか?
キャストできるルアーの重量をベースに分類すると

・ヘビー(ルアー42g以上 / 20lb以上のライン / XH以上のロッド)
・ヘビーバーサタイル(ルアー10〜42g / 16〜20lbライン / MH〜XHロッド)
・バーサタイル(ルアー7〜28g / 14〜16lbライン / M〜MHロッド)
・ライトバーサタイル(ルアー3.5〜21g / 10〜14lbライン / ML〜Mロッド)
・ベイトフィネス(ルアー1.8〜14g / 16〜20lbライン / 8〜12lbライン / BFS〜MLロッド)

上記のように、ベイトリールはその機種ごとに投げられるルアーの重さがほぼ決まっています。
チューニングによってその下限を下げたり対応範囲を広げることは可能ですが、店頭に並んでいるリールは概ねこういった重量の区分がなされているかと思います。
ヘビー用途のリールをバスフィッシングで使うのは、ビッグベイトやそれを超えるジャイアントベイトを使用するアングラーくらいですね。
バーサタイルってなんやねん?ってなるでしょうが、「多用途・多目的・万能」という意味です。

ここで、初心者の方が気になりそうな疑問にお答えしておきます。
最初に買うベイトリールは…?ズバリ、ライトバーサタイル用途のもので問題ないかと。
持論ですが、ど真ん中のバーサタイルリールは器用貧乏であることが多いので…
少しでもバスに食わせやすい、ライトリグを投げられるライトバーサタイルリールを使うことが、釣果への近道だと思います。
それより軽いものを投げるなら、ベイトフィネスリールの出番です。
スピニングリールに迫るほどのライトリグを、ベイトタックルでキャストできるのが大きなメリットです。
ここで注意しておくべきことは、ライトな用途のリールほどラインキャパシティ(糸巻き量)が少ないことです。
つまり軽いルアーほど細いラインで投げる必要があり、糸巻き量も少なくなります。
バスが引く力だけなら、12lb(5.4kg)もあればまず切れることはないのですが…バスには鋭くて細かい歯があります。水中でも、石に擦れたり木に巻かれたり。糸が太ければ良かったというシチュエーションに溢れています。
あまり細過ぎる糸は使わないように留意し、用途に合わせてラインの太さを決めるのが、ベイトリールの賢い使い方かと思います。

リールに関する説明だけで、かなりの文章量になってしまいました。
というのも、ロッドの話はそこまで長くならんかな?と。
ロッドは、基本的にリールの番手に合わせるものだからです。
チグハグなロッドを合わせても、快適なタックルにはなりません。
なので前述のリールに対応した番手のロッドを使ってもらえば、概ね問題ありません。
ですが、ロッドには硬さを示す番手以外に「アクション」(テーパー)という要素があります。
細かく説明すると長くなるので少しだけ解説しておきます。

まずロッドの素材には
・カーボンファイバー
・グラスファイバー
大きく分けると2種類あります…が、バスフィッシング用途であれば、カーボンファイバー製のものを選んでおけば良いです。
ハードコアなトップウォーターアングラー(所謂トッパー)や巻きモノ専門のアングラー(所謂クランカー)はグラスファイバー素材のロッドを選ぶ傾向がありますが…ごく限られた用途でのみ真価を発揮するのがピュアグラスファイバーロッドです。
普通はカーボンロッドを使いますね。というか、一般的な釣具屋にはカーボンロッドしか売っていません。
カーボンロッドにグラスファイバーを混ぜたグラスコンポジットという素材もあります。これもほぼグラスロッドと同じ用途と考えてもらって間違いありません。(番手に「G」の文字が入っていることが多い)
アクションの話に戻りましょう。
グラスロッドはほぼ全てスローアクションです。
スローとは何か?
ロッド全体が放物線状に大きく曲がることで魚のバイトを弾きにくいのが、スローアクションの特徴です。
瞬間的な硬さはないため、アワセ(フッキング)るような釣りには不向きです。
なので一般的にはクランクベイトなど、外掛けのフックが装着されている巻きモノに使用されることが多いですね。
低弾性カーボンが使用されているスローアクションのロッドは、巻きモノでバスの口にフックを掛けていくような釣りをしたい方にオススメです。

現在主流であるバスロッドの材質は、ほぼほぼ高弾性カーボンが使用されています。
高弾性カーボン=反発力が強い=瞬間的な硬さがある。
つまりこれはソフトルアーを食わせてアワセるような釣りに向いています。
多くの場合、これらのロッドはファストアクションです。
ティップ(竿先)から先に曲がり、ロッド全体は魚が掛かるまで大きく曲がらない。
ワームの釣りに向いているので、根がかりリスクの高い陸っぱりスタイルの釣り人には向いていますが、ロッドが折れるリスクはスローアクションのものと比べ物になりません。
高所からバスを抜きあげるような釣りをするなら、相応に太くて強いロッドを準備する必要があります。
かといって物干し竿みたいにガチガチでしならない高弾性ロッドもたまにあるので、そういうのは買わない方が良いかと。
硬い=強いだけではなく、硬い=靭性がないともいえるので、粘りがあまりないのが高弾性ファストアクションのロッドの大きなデメリットですね。
しっかり食わせてアワセないとフックアップしにくいのも、高弾性ロッドの良くないところでしょうか。
とはいえ感度の高さや飛距離が出しやすいことからも、ソフトルアーを多用するならこちらのロッドを選択したほうが無難かと思います。

特殊なロッドとしては「ソリッド」というものがあります。(番手に「ST」「FS」の文字が入っていることが多い)
一般的なロッドは「チューブラー」という構造で、中空になったパイプ状のものを竿にしています。
「ソリッド」はその名の通り、全固体のカーボンファイバーで作られたロッドです。
竿が曲がった時に断面が変形しないため、チューブラーと比べて綺麗に曲がりやすく、しなやかです。
また細い番手でも折れにくく、ロッドのパワーが強くなる傾向があります。
スローテーパーで強いロッドに仕上げることができるため、ソリッドロッドは独自のポジションを築いています。
「だったら全部ソリッドでええやん」となるかもしれませんが…ソリッドはチューブラーに対してかなり重いです。ロッド内部に空気層が無いことによって共鳴しにくく、感度が著しく落ちます。
しなやかであるが故に、重いルアーをキャストする時に曲がりすぎてしまうというデメリットも。
それを解消するために、竿先だけソリッドにした「ソリッドティップ」というものもあります。ソリッドとチューブラーの良いとこ取りですね。
ただしこれにもデメリットはあって、途中で素材を変えて継いでいるため、その部分が破損しやすいです。
余談ですが、僕はソリッドロッドを溺愛していて、特にベイトフィネスではフルソリッドのロッドしか使いません。
特殊な立ち位置の素材ですが、面白いロッドであることは保証します。バスフィッシングではほぼ使ってる人おらんけど笑

ロッドには番手以外にレングス(長さ)という要素があります。
一般的にショートロッドは取り回しは良いが飛距離は稼げず、ロングロッドは飛距離を出せるが狭い場所では使いにくいという認識ですね。
近年のバスフィッシングで基準とされるレングスは6.6ft程度です。
昔はもっとショートロッドが主流でしたが、時代の流れと共にどんどん流行が推移していっている感じですね。
僕は6ft程度で柔らかめのショートロッドが好きで、結構たくさん持っています。取り回しが良いんですよね。
岸釣りの場合はある程度飛距離を稼ぎたいので、1タックルだけ持って移動するような場合は、7ft前後で硬めのロッドを選ぶことが多いですね〜!

今回も長くなってしまいました笑
とりあえずの感覚でリールやロッドを買い揃えるのではなく、まずは自分がどういう釣りをしたいか?それによって適切なタックルを選ぶのが良いかと思います。
やりたい釣りを選ぶ→リールを選ぶ→ロッドを選ぶ→ラインを選ぶという順序が、無駄がなくていいですね〜!
リールとロッド、どちらにお金を掛けるべきか?初心者のうちは間違いなくリールです。
1万円のロッドと5万円のロッドの違いはベテランでないとわからないですが…同じ価格差のリールは、誰が使っても違いがわかると思います。
ベテランになるとロッドにお金をかける重要性に気づくのも、面白いところです。
ただし、一点豪華主義もあまり褒められたものではありません。
タックル選びはバランスが大事です。お金をかけてまでチグハグなものを揃えないように…

次回はさらにマニアックな内容に笑
「どんなラインを使うか」
についてお話ししようかと思います。

ほなまた!

ハセガワ

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